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□心拍数上昇。原因不明。
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現在の時刻は12時30分53秒 人間は昼休みとこの時間帯を呼ぶ。

昨日同様 部室にて本を読む。
きっとこの行為はずっと先も同様である。

生体反応確認、こちらに接近中。
この生体反応は彼のと同位する。


「やっぱり ここにいたか長門」

彼が部室に入ってくる。
いつもより口角が高い。


「長門、これやるよ」


彼は一冊の本を出した。


「いつも世話になってるからな せめてものお礼だ」


彼の頬が熱を帯び始めた。この状態を照れるというらしい。


「そう」

「ほら、この本前欲しがってただろ?」


彼は私の現在読んでいる本に気付く。
彼がくれた本と私が読んでいた本は同じだった。


「もう買ってたのか?なんだ、俺バカみたいだな」


笑ってはいるが、眉の角度がさがっている。この表情は、悲しみを表している。

現情況の行動方法は私の情報の中には無い。
でも、私の意思で動いてみようと思う。


「これ、あなたに」


私が読んでいた本を彼に差し出し、彼がくれた本を受け取る。


「長門?」

「私の本をあげる」

「これじゃあ交換だな。ありがとな長門」

「いい。私もあなたに感謝している。この本大切にする」


彼を見ると心拍数が上昇する。原因は不明。

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