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□かき氷
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「ぎ〜んちゃ〜ん…。暑いある…溶けるアル〜…」
ソファーの上で仰向けになりながらグッタリとする神楽は、視線も向けず俺に呟く。
その言葉が投げ掛けられた俺もいつもの椅子に全体重を預けダレている。
ここ最近の気温の高さは異常だ。
太陽め。有給あげるから1ヶ月くらい休んでもらえないでしょうか。
「それを銀さんに言ってどうすんだよ…。さすがに銀さん、気候を操る能力はねェよ?」
「銀ちゃんならいけるヨォ〜。不可能を可能にしてくれるネ」
「あっ、なんか今ならできる気がしてきた。じゃ、いっちょ銀さん頑張っちゃおうかなァ〜」
「…なんですか、このダルダルさ。にしても、最近の暑さは異常ですね」
さっきから動く気配のない俺らのために新八は冷たい麦茶を運んでくれた。
メガネながらよく尽くしている。
「ねぇ〜、クーラー買おうヨ〜」
「神楽ちゃん…それは言ってはいけない。悪魔の囁きだ」
「なっ夏はな、暑さを楽しむためにあるんだ。どうせお前アレだろ?冬になったらなったで寒ィ寒ィ言うんだろ?今のうちに暑さを蓄えとけ。んで、冬に放熱だ。暖房費浮いて一石二鳥。頑張れ神楽」
「あんたらは、相変わらず昼間っから暇ですねィ」
やけに間延びした声の沖田くんが入ってきた。それに真っ先に反応したのは神楽で、しかめっ面で沖田くんを見る。
これで、クーラーの話題からは逸れた。ナイスだ沖田くん。
「サド野郎!何しにきたネ!!ただでさえ暑くて苛々してるのに!苛々倍増アル!!」
「なんでぃ。折角、溶けそうなあん
たらにいい提案を持ってきてやったのに」