暴君アリス

□暴君アリス
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さぁ お茶会を始めよう。


紅茶はいかが? 珈琲はどう?

砂糖とガムはお好みで。



森に住むなら一度はおいで。
遊んであげるよ僕たちが。



「―…時間だぁ。」



終わらぬ茶会へいらっしゃい。
気が狂ってもご愛敬。


此処は不思議な不思議の森。
三月ウサギは茶会を開く。




紅茶はいかが? 珈琲はどう?



月夜の来ない不思議の森で、
蝋燭の紅はきらきら揺れる―…。







《Tea Party.》 








「もっと」 「ずっと」


「「 つ な が っ て た い よ 」」









一体どちらがハンプティ?

一体どちらがダンプティ?




そんなの 忘れてしまったけれど。



誰にも僕らを引き裂けない。

させるものかと強く思う。




「「ハンプティ・ダンプティ」」


「ひとつに」 「なろう」


「「二度と離れやしないから」」



愛してる。


あいしてる。


愛してる。





あ 

な 

た 

を 

永 ト

遠 ワ

に 



愛 

し 

て 

る 

。 





だからひとつを望んだんだ。
離れることのない様に。




トワに ひとつで、

―…いられる様に。 






「だから」 「アリス」



「「不思議の森は壊させない」」


「僕らの居場所は」 「僕らが守る」





アリス、アリス、どうしてだい?


アリスのままで苦しくはない?
投げ出したくはならないの?




アリス、貴方が嫌いだよ。



憎んで憎んであげるから、どうか
壊れて此処まで堕ちて。
そしたら認めてあげてもいいよ。










―…ただ ただ、















「ずっと」 「ふたりで」


「「 永 遠 を 、 と も に 。」」





* * *

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