二次創作
□宝物
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土曜の夜。
仕事から帰ってきて、ロクに着替えもせず、俺はそのままの格好で布団に入った。
そして、疲れていたのか寝入ってしまった。
[honey]
そして、今現在、日曜の朝。
開けっ放しだったカーテンからは暖かい陽射しが部屋に差し込んでいる。
あぁ、清々しい朝だなぁ。なんて考えてみたりする。
だけど、何故か違和感がある。
・・・味噌汁のにおい?
覚醒した直後の脳でそう思った俺は、勢いよく身を起こした。
そして、あいつがエプロンをちゃっかり着用し、台所に立っていた。
ー
血管が浮き出たのを感じた。
「いーざーやーくーんー?」
「あ、シズちゃん!おはよう!」
明らかにキレてる俺に対して、笑顔であいさつをした、"あいつ"こと、臨也。
「なーにーしーてーるーのーかーなー?」
握っていた布団が徐々に破れていくのを感じた。
「あ、味噌汁作りに来たんだよv」
そいつはあたかも自分に否がないかのように笑顔でさらりと答えた。