二次創作

□他文
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− * * * −




貴方の瞳に映るのは、

僕と同じ景色でしょうか?




《Sketch Book.》







− * * * −



「いいか、ガチでいくからな」

「ああ。 むしろ手加減などしたら…許さぬ」

「………。」

「………。」

「「………ッ…!」」









「「じゃんッ」」






「「けんッ」」






「「ぽんッ!!」」









「く…ッウソだろ!?」

「フ…残念だが本当だ」

アーレハイン聖戦学府、教務室前の廊下。
チョキを出した手とグーを出した手がそれぞれの思いに震えている。


「………何をしているの?アレは」

「掃除当番の押しつけ合い………デショウカ。」

「あはは…」

「あーっバンダナかわいーふたりッ!」

右手にほうき、左手にちりとり。
頭には三角巾と、典型的なおそうじルックで睨み合う。
ラルザスは悔しがり、龍馬は口元に余裕を浮かべながら。

セーハは呆れ、彼女に抱えられたヨハンは答え、隣のサラは苦笑し、その肩にとまっているリムはふたりが被っているパステルの三角巾を羨ましがった。

だがリムがはしゃぐハタで、龍馬はそれを外す。
艶やかな黒髪が、はらりと背中に流れた。

「では、あとは任せたぞ」

「待てッやっぱ今のはナシだ!
ふたりでやろう!」

「むッ?」



[やっべ俺のバカッ薬剤こぼしちまった!]

[こらぁあかん、魔術書とかびしょびしょやん…困ったわぁ…]



「困った者は捨て置けん!
ではなっ!」

「待て龍馬ッ!困った俺は捨て置くのか!!」

都合良く流れてきた「困った」の声のもとへそそくさと行こうとする龍馬。
晴れ晴れとした顔は、掃除をしないで済んだ安堵よりむしろラルザスに勝てた喜びのためなのだろう。
…協力する気はさらさらないらしい。

この広い教務室をひとりで掃除など出来るか。
ラルザスは早歩きで遠ざかる龍馬を引き止めようと声を上げる。
何度も名前を呼んだ。

そして何回目かの「お前も当番だろ!?」に、やっと龍馬は振り向き…

「龍… 「ラス」 ……?」

エルフを思わせる秀麗な顔にさわやかなさわやかな笑顔を浮かべて。
唇の動きだけを、ラルザスに伝えた。

あくまでも、笑顔はさわやかなままで。





























 。






龍馬は、そのまま歩いていってしまった。


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