銀魂短編

□惚れてんだから仕方が無い
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今日の出勤は幾分か足取りが軽い。
こんなウキウキして職場に向かうのはいつぶりだ?
いや、ひょっとしたら初めてかも。
しかも今日は来る途中一回も信号に引っかからなかったぞ。
あー、何か幸先良くてイイねこれ。


さてさて、朝の職員会議も終わったし今からSHRな訳だけど。
教室のドア開けたらもういきなり志村弟と目が合った。
あ、ニッコリ微笑んでくれたよこの子。
ホント、今日も可愛いねお前。
今すぐ撫で回してェ。ちゅーしてェ。

その後適当に出席取って簡単に連絡事項だけ伝えて朝のSHRはお終い。
残念ながら俺の朝の志村弟タイムはここまでだ。

あ、志村がまた俺に微笑みかけてくれた。
・・・何とかしてこのままコイツ連れ出せねぇかな。
俺の聖域(国語準備室ね)まで攫っていって、ずっと2人きりでイチャイチャしたい。

でもまぁ、仕方がねぇ。
今日はまだ始まったばっかだしな。
名残惜しいけど一旦引き上げだ。

今はとりあえず教壇を降りて、目の前の席に居る志村の頭をクシャッと撫でるだけで我慢する。

「おはよ」
「えへ、おはようございます」

そしたらほんのり頬を染めて、また笑ってくれた。

///

時間は流れてあっという間に放課後だ。
今日ウチのクラスは現国なかったから、朝以来アイツの顔見れて無ぇ。
そんで今またSHR中だけど、何かクラス中の雰囲気がいつもと違う。
・・・こいつらバレンタインぐれぇで浮かれやがって。
って、俺も人の事言えねぇんだったな。
ま、いいわ。
俺ァ他人の恋路に興味は無ぇし、友チョコなんかも好きにしてろ。

さァ志村クン。
今日も放課後は国語準備室に来なさいね。

チラッとそちらを見やれば、志村はちょっと照れたように笑って俯いた。
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