銀魂お題
□越えたらいけない
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まぁ確かに、躊躇いが無い事もない。
俺は担任、アイツは生徒。
何より両方男だし。
どう考えても色々と問題がある事は事実だ。
それでも、俺はやっぱりアイツが好きだ。
笑ってくれれば嬉しい、困ってたら助けてやりたい。
他の野郎と親しくしてれば牽制したい。
いつも俺の近くで身世話を焼いてくれるアイツの温かさは、本当に心地良い。
俺の命とも言える甘味を容赦無く取り上げるその姿も、俺を心配してくれているのだと実感できて実は嫌いじゃない。
騒がしい教室の中でいつも真剣に授業を受けている姿は、真面目なアイツらしくてとても好感が持てる。
そして例の昼休み。
拒絶せずに、頬を赤らめながら大人しく受け入れてくれたアイツが、とても愛おしい。
俺はアイツの全ての一面に、どうしようもなく惹かれてしまったのだ。
その気持ちに気づいたのが偶々あの日の昼休みだっただけで、実はもっと前から潜在的にアイツに惚れていたのではないかと今になって思う。
アイツは俺の事をどう思ってるのだろうか。
最近は何だかんだで俺に懐いてくれてるようだから、嫌われてはいないと思う。
呼び出せばすぐ来るし最近は以前よりも笑ってくれるようになった。
だけど、アイツに恋愛感情は無いと思う。
学級委員に推されたのがきっかけで色々話すようにはなったが、あくまでも俺も只の教員の1人だろう。