銀魂長編

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【諸注意】


こちらは新八が後天的に女体化するお話です。
また、ストーリーが進むにつれてR指定を設けるようなシーンも出る予定です。


上記のような設定が苦手な方は、気分を害される事の無いようこの先を読まずにお戻り下さい。


何があっても大丈夫だという方のみ、以下よりお楽しみ下さい。






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新八は今、とんでもない状況を目の当たりにしていた。



今朝もスッキリと起床して顔を洗い、着替えをしようとした時だった。
寝巻きを脱ぎ捨ててふと身体を見やれば有り得ない事態になっていたのだ。


胸元に二つ、フワリとした膨らみがある。

決して大きくはないが形の良いバスト。
新八は目を疑うと共にもう一つの嫌な予感に思いきり眉根を寄せる。
その疑惑を確認するが為に厠へ駆け込めばそれはやはり見事に的中。


見慣れた男のシンボルが、無い。


バストを確認した時点である程度予想はついていたが、目の当たりにすればやはりショックである。
クラクラと眩暈を催しながらもどうにか一旦自室へ戻ってきた。
まだ片付けていなかった布団の上へぺたりと座り込んで考えてみる。


この異常な事態の心当たり、それは昨日の夜へ遡る。


///

「ただいま戻りました」
「おかえりなさい新ちゃん。疲れたでしょう、これ食べなさいな」
「わぁ、ありがとうございます」

新八が万事屋から帰宅すれば、仕事がオフだったお妙が出迎えてくれた。
そして、彼女は新八に一見何の変哲も無い飴を差し出した。


新八は姉の好意を素直に受け取った。

しかし彼が何も疑わずにそれを食べきったところへ、お妙はとんでもない事を明かす。


「新ちゃん。アナタは明日から一ヶ月間、私の妹として過ごすのよ」
「え?」
「可愛い着物にアクセサリー、沢山用意しておくわね」
「あ、あの・・・?」
「フフフ、楽しみだわ。
 ・・・暫くその身体とはお別れする事になるから、今の内に色々しときなさいね」

姉の言う事がイマイチ理解出来ずにキョトンとしていると彼女の柔らかい掌が頬へと伸びてきた。
ぼんやりとお妙を見つめてみれば、彼女は何とも楽しそうな表情である。


「・・・ゴメンなさいね」
「あ、あの、姉上・・・?」
「でも身体に害は無いわ。
 だから割り切って明日から一ヶ月過ごしなさい、アナタは侍でしょ?」
「は、はぁ・・・」


戸惑う新八の頭を何度か撫でて、その後お妙は席を立った。


///


(あの飴か・・・!!)


昨日姉が言っていた内容について新八が漸く全て理解したその時、丁度タイミングよくお妙が部屋へ入ってきた。

「おはよう新ちゃん。昨日はよく眠れたかしら?」
「おはようございます。
 ・・・姉上!僕のこの身体・・・!」
「フフフ。期待通り女の子になったようね。
 さぁ、今日はどの着物にしようかしら?」

キラキラと輝くお妙の目に、これはもう絶対に逃げられないと新八は瞬時に悟る。

しかし戸惑いやら焦りやら情けなさやら、色々な感情がゴチャゴチャに混ざり合って何だか泣きたくなってきた。
涙を流す事はなかったが、それでも新八はすっかり俯いてしまった。

「・・・新ちゃん?」
「・・・僕、正直すごく戸惑ってます」

新八が蚊の鳴くような声でそう呟けばお妙はそっと笑った。
そして宥めるように髪を梳きつつ、ゆっくりと話し出した。

「一ヶ月だけよ。効果が切れれば自然と元に戻るわ」
「・・・ホントですか?絶対に一ヶ月だけなんですか?」
「えぇ、本当に一ヶ月だけよ。だから割り切って楽しみなさい。
 着物も下着も私が用意するけれど、リクエストがあれば言いなさい。何でも買ってあげるわよ」

ニコニコと楽しそうに笑うお妙。
そんな彼女を目の前にして、新八は不思議と戸惑う気持ちが薄れてきた。

リミットは一ヶ月だけとはっきりしているので、あまり気に病む必要は無いかもしれない。
こうなってしまった以上、姉の言う通り割り切ってしまうのが一番の得策だろう。


新八は早々に覚悟を決めて、今日のところはとりあえず彼女に従う事に決めた。

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