小説

□再会
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「はい、カットー!今日の撮影はすべて終了です!
 お疲れさまでしたー」

「お疲れさまでしたー」

「ありがとうございました」

共演者やスタッフと挨拶を交わしスタジオを出る。


AKBを卒業して2年。

私は、大活躍とまでは言えないにしても、
ドラマや映画で好きな演技のお仕事を続けていた。

マネージャーとの打ち合わせが終われば今日の仕事は終了。時間はもう24時前。お腹空いたなー。
今日の夜食は何にしよっかな。

「前田さんお疲れさまでした。明日の予定なんですけど、明日は撮影はお休みなんで、1日フリーになってます。ゆっくり休んでくださいね。」

やった!明日はお休みだ!

ドラマの撮影は連日深夜まで続くことも多いけど、
AKBにいたころにくらべれば、自分の時間も持てるようになっていた。

明日は、家でゆっくり映画のDVDでも見よっかな。
それとも、買い物にでも出かけようかな?


「あ、ところで前田さん、あのこともう知ってますか?」

マネージャーが何か言いにくそうな、でも言いたそうなそぶりをしている。

「あのこと?」

「この間、AKBを卒業された高橋みなみさんのことなんですが…」

ふいにあの人の名前を告げられた。

たかみなは、私が卒業してからもずっとAKBで頑張っていたけど、少し前にAKBを卒業していた。

「……たかみなが、どうかしたの?」

「こういうとこに書いてあることなんで、何とも言えないんですけど…」

そう言ってマネージャーは私に一冊の週刊誌を渡した。

「なにこれ…」

私は言葉を失った。

そこには、「元AKB48総監督、人気ダンスグループメンバーと白昼の路上キス!!深夜のお泊まりデート!!」の文字とともに、たかみならしき女性が路上で男とキスをしている写真が大きく載せられていた。

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