小説
□会いたい
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「おはようっ!あっさん!」
「たかみな〜今日メイク濃いね」
「え?!そんなことないって!」
たかみなに気づかれないように、いつもと同じように振る舞った。
まあ、たかみなは鈍感だから気づかないだろうけど。
相変わらず、朝から元気に喋りまくっているたかみなを見ながら、
私はそのタイミングを考えていた。
たかみなと一緒に暮らす。
今日こそは、たかみなにそのことを伝える。
たかみなとの距離を縮めるにはそれしかない。
たかみなとはすごく仲良しだし、私のことを色々気遣ってくれるけど、
それは親友としてのものでしかない。
私の本当の気持ちにはたぶん気づいていない。
私はもっとたかみなの近くにいきたいのに。
だけど、たかみながそれに応えてくれるかは分からない。
たかみなは、私が体を近づけると離れようとするし、
抱きついたりするとすごく嫌な顔をする。
たぶん、そういうことが苦手なんだろうけど、
前、珠理奈にキスされそうになったときには
全然拒否してなかった。
私なんてヘビロテのPVのときしか
させてもらったことないし、
それもけっこう嫌がってたのに。
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