ShortBooK
□いつも通り
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「苗字君、付き合ってくれ」
そう声をかけてきたのは同じクラスの山崎丞君。
でも、これは告白なんかじゃない。
山崎君と私は同じ保健委員。
彼は特に、山南先生に仕事を任されることが多く、何か仕事を手伝ってほしい時、こんな風に話しかけてくる。
今日もいつも通り話しかけてきたってわけだ。
『うん、いいよ。今日は何すればいいの?』
「今日は…」
いつも通り仕事内容を教えてもらう。
でも、今日はいつもより仕事が少なそうだ。
「それと…」
『ん?』
「包帯が少なくなってきているから、買ってきて欲しいと…」
『それくらいなら、私だけで行くよ』
「…いや、俺も着いて行く…」
『…え?』
「山南先生が2人でいってきてくれと…それに君1人だとちゃんと買ってこれるか…」
『そのくらい買ってこれるから‼』
私、そんなに子供じゃないのに‼
そんなこんなで放課後に山崎君と包帯を買いに行くことになった。
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