ヱヴァンゲリヲン二次創作版

□ヱヴァンゲリヲン二次創作版:破 03
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「ここがファーストの家ね」
「そうだよ」
新劇場版アスカはレイの家の前にいた。シンジはドアノブに手を掛ける。
「ちょっと、何やってんのよ!チャイムならさないとダメじゃない」
「ここ、チャイム壊れてるんだよ」
アスカがインターホンを押す。音は鳴らない。
「綾波、入るよ」
そう断ってシンジはドアを開ける。部屋は暗く玄関に靴は無い。
「いない…みたいね」
アスカはそう言うとドアを閉めた。


「碇、レイ君が家出したそうだ!急速に感情が芽生え始めている。このままだとダミーの開発に支障を来すぞ」
冬月がゲンドウの執務室に来て報告する。
「問題無い。綾波シリーズをもう一体独立稼働させる」
「本気か碇!?」
ゲンドウの答えに冬月は驚いたようなこえを出す。
「今のレイならシンクロ率の増加が期待される。使徒をあらかた倒した時に殺せばいい」


「サガミ君はともかく、綾波は休みか…」
シンジはレイの席を見ながら呟く。そう言っている間にホームルームが始まる。
「え〜、転校生を紹介する」
担任がそう言って教室に入って来る。
「おお〜」
「なんて美人」
「これは売れるぞ」
入って来た転校生を見てクラスの男子が声をあげる。それを聞いてシンジは考え事をやめて前を向く。
「式波・アスカ・ラングレーです。よろしく!」


「まさか式波がこの学校に来るとは思わなかったよ」
弁当を食べながらシンジが言った。
「当然でしょ。大体別にする理由の方がわからないわ」
シンジの弁当を半分取り上げたアスカが返す。
「それに、昨日ミサトの家に泊まったけど、正式にミサトの家に住むことになったから」
「へえ、じゃあこれからはお隣さんだね。よろしく」
アスカの言葉に笑顔で返すシンジ。
「全くぼけぼけしたやつね」
そう言うとアスカはシンジの弁当の半分(昨日の残りのハンバーグとご飯。シンジに残されたのは野菜とご飯の半分)を持って去っていった。


「ふう、一段落一段落」
サガミが脱いだ白衣を振り回しながら研究室に帰ってきた。カードをスリットに通しドアを開ける。
「あれ?綾波?俺が言うのもなんだが学校は?」
部屋の中にはうずくまったレイがいた。
「休んだ…」
レイが答える。
「何でここに?」
「誰も来ないから」
サガミの研究室は部下も来なければ、本人も余り訪れない。サガミは大抵休憩室でノートパソコンを使って作業している。
「お前、昨日何か食ったのか?」
「いいえ…」
レイが答える。
「食堂にいくぞ。奢ってやる」
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