エヴァンゲリオンφ号機
□トウジを殴れ!2
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清々しい朝、何時もより早く家を出て学校を散歩する。そして校舎裏で見つけたのは…。
「やっぱ売れるな〜あの四人」
「碇、伊勢、式波、綾波の四人か?」
写真密売の現場だった。
「そうそう」
「へぇ〜。誰が売れるの?」
さりげなく会話に加わる。
「一番が式波で二番が綾波、三番が意外に碇、四番が伊勢だよ」
え?俺四番?
「そう…四番。どうしてだと思う?」
「そりゃ伊勢はかわいいっちゃかわいいんやけどスタイルが…というか幼児体型やし…」
ほほう。トウジ君、シニタイノカナ?
「へぇ〜そっか…」
「い…伊勢!?」
トウジが今頃気付く。
「トウジ君なんか大っ嫌い!」
股間を(以下略)
「ぐあぁぁぁぁぁぁぁ!!おま…俺に対してだけ性格違うんやないか?」
「トウジは女性に失礼だからな」
「女の子隠し撮りしているのは誰?」
「いや…あれは女性の価値を認めてるのであって…」
「さて、写真を取らせてあげてるんだし、見返りは?」
「「え?」」
ふっふっふっ当然だろう?
「式波先輩じゃないし、現金取ろうって訳じゃないんだから」
「何気に式波に失礼やないか?」
「尊敬してるんじゃなかったのか?」
「パイロットとしては尊敬してるけど人間としてはしてないもん。それより見返り、先輩と綾波さんの写真を全部見せて、一番欲しいやつ貰うから」
「二人の写真?何につかうんや?まさかレズ…」
(以下略)
まさかアスカとレイのこんな写真が手に入るとは…思わぬ収穫だ。
で、時間をとばして、俺はゲーセンにいる。
ストレスがたまっていると言う設定だ。
「ワン!」
ドカッ!!
「ツー!」
ガスッ!!!
「スリー!!」
ドゴォッ!!!!!
サンドバックを殴り付ける。
チャッチャラー!
華々しいBGMと共にパンチの威力が最高記録を更新したことを告げる表示がでる。
「あーすっきりした」
ふっふっふっ…これで…。
「ねえ、ミコちゃん。最近どお?ストレスたまってない?」
キター!!ナイスミサトさん!
「大丈夫ですよ」
今は食後。アスカはシャワーを浴びてるしシンジは食器を片付けてる。
「ホント?ミコちゃんあんまり文句言わないから心配なのよ。パンチングマシーンにストレスぶつけるなら言った方がいいわよ」
「う…」
ふっ…シナリオどおりだ。
「わかりました。毎日毎日、朝起きて洗濯して掃除して学校行ってNERV行って訓練とテストして帰ったら今日の復習やって寝るのは夜の12時…ぐすっ…こんな生活もうつかれました…」
「分かったわ!今度の日曜日、皆でピクニック行きましょ!」
よし!
「ピクニックですか?」
「そう。芦ノ湖に遠足よ!」
「やったあ!ミサトさん大好きです!」
「私も大好きよーん!」
二人で抱き合う。
「ねえ、ナナヒカリ。あの二人なにやってるの?」
「さあ?」
ふふっピクニックか。
さすが俺。神がかった名演技だな。
神だけど。
俺は今日受け取った写真をファイルに入れ、秘密ファイルと書いて机に閉まった。