ヱヴァンゲリヲン二次創作版

□ヱヴァンゲリヲン二次創作版:破 07
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駅に着いた電車からサガミが降りてくる。そしてすこし周りを見渡したあと、背中合わせのベンチに腰かけた。
「生身で会うのは久し振りだね。ハカセ君」
後ろのベンチから声がかけられる。
「だから博士号はとって無いって。久し振りだな。マリ」
後ろのベンチではマリが携帯をいじっていた。
「4号機の件だが、碇ゲンドウは何か関わっているのか?」
「うーん。関わってるどころか黒幕みたいだよん」
マリが答える。
「生命の種は?」
「ここだよん」
マリは膝の上にのせていた鞄をベンチの横に置く。
「じゃ、もうちょっと観光してから帰るから。実験上手くのりきってねー」
マリは鞄を置いたまま立ち上がって去っていく。
「…俺も帰るか」
サガミはそう呟くとマリの残した鞄を持って去っていった。


「ええ〜!修学旅行に行っちゃだめ!?」
シンジとサガミの部屋にアスカの声が響く。
「そうよ戦闘待機だもの」
ミサトが夕食後のビールを飲みながら言った。
「くっ…。二人とも、何か言いなさいよ。ミサトの言いなりになるの?」
アスカがシンジとサガミに振る。
「いや…僕はそんな気がしていたし…」
シンジは何とも無いように答える。
「大体選ばれたエースパイロットだって自分で言ってたじゃないか。使徒が来るかも知れないのに呑気に修学旅行とは…。なんて無自覚」
「ぐぅ…」
アスカはサガミの言葉に言い返せない。
「じ…じゃあこの荷物は何なのよ」
アスカは部屋の隅にある荷物を指差して言った。
「ああ、俺明日から暫くアメリカだから」
「へっ?」
サガミの意外な返事にアスカの思考がフリーズした。
「アメリカ?」
「うん」
「明日?」
「うん」
「えぇぇぇぇぇ!?」
「うるさい」
サガミが話は終わりと言うように立ち上がる。
「ちょっとどうしてよ」
「4号機のテストパイロット」
「どうして言わなかったのよ!?」
アスカはサガミの胸ぐらを掴む。
「アンタが居なかったらエースが一人に減るじゃないの」
「アスカに任せる」
「…わかったわよ」
アスカはサガミから手を放す。
「帰る」
そう言ってアスカは部屋を出ていった。


「どうしてあんなこと言ったのよ」
アスカは自室のベットに寝転がっていた。
「あたしはサードチルドレン、選ばれたエースパイロット。一人でも使徒なんか一瞬で倒して見せる。サガミなんか居なくてもやっていける」
アスカは寝返りをうつ。
「どうしてあんなこと言ったのよ」
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