ヱヴァンゲリヲン二次創作版

□ヱヴァンゲリヲン二次創作版:破 05
1ページ/2ページ

『…非常事態宣言が発令されました。住民の皆さんは速やかに最寄のシェルターに避難してくださ…』
住人の避難を促す放送が流れている。
「長良先輩」
「なにかしら多摩後輩」
鍵の閉まった体育倉庫の中で二人の男女が話している。
「この状況は不味くないですか?」
「ええ不味いわね」
体育倉庫の中で二人は状況を確認し合う。
「これからどうしましょうか」
「どうしようもないわ。事が終わるまで待っていましょう」
「そうですね」


プシュッというスッキリとした音と共にプラグスーツから空気が抜ける。男子更衣室の中には青色の01と書かれたプラグスーツを着たサガミと白色の00と書かれたプラグスーツを着たシンジが立っていた。
「行くぞ、シンジ」
「うん、行こうか」
ドアが開いて二人が出ていった。


「あんなバカ二人に負けてられないわね」
手首のスイッチを押す。空気が抜け、プラグスーツがアスカの体に密着する。
「アスカ、うまくやりなさいよ」
そう自分に言い聞かせてアスカは部屋を出ていった。


「目標は依然第3新東京市に向けて進行中」
青葉がミサトに報告する。
「おいでなすったわね。EVA全機出撃!」
ミサトの命令で3機のEVAが射出される。
2号機は街の外周から少し入った所に、初号機はそれより少し内側に、1号機は街のほぼ中心に配置される。
『三人とも、1号機は前回の戦闘のダメージが回復していないから機動戦は出来ないわ。1号機は援護しか出来ないことを覚えて置きなさい』
三人のもとへリツコから通信が入る。
「了解。つまり1号機は宛にならないって訳ね」
アスカが嬉しそうに言った。
「馬鹿にするな。こっちは新型ライフルで援護する。一人で突っ走るなよ」
1号機のもとには二本のケーブルが伸びている。一本は1号機の背中に、もう一本はライフルに接続されている。
「さて、これで決まれよ」
1号機が銃を構える。モニターには楕円形の下半身に太い4本の足を持ち、人形の上半身を持った使徒が、映し出されている。
「さてと、狙い撃つぜ!」
サガミはそう言いながらトリガーを引いた。ライフルの銃口から青白い光が発射され、使徒に向かっていく。しかし使徒は寸前で身体をずらし、光線を避ける。使徒の仮面のような顔の目が光りピンク色の光線が1号機を襲う。1号機はA.T.フィールドを展開し、防御する。
「アスカ!!」
「解ってるわよ!」
ソニックグレイブを装備した2号機が使徒に突っ込んでいく。
「初号機、援護!!」
サガミはシンジに命令を出す。
「解った!」
初号機が209mm小銃 MM-99を連射する。使徒の注意が初号機にそれる。
「チャンス!」
アスカが言い、2号機がジャンプしてソニックグレイブを振り上げる。
「どおぅりゃああああああっ!」
アスカは叫びながら使徒に向かってソニックグレイブを降り下ろす。しかし使徒はソニックグレイブを両手で挟むことで受け止めた。
「受け止めた!?」
使徒はソニックグレイブを持ったまま振り回し、2号機をビルに叩きつけた。
「きゃあああああ!!」
使徒はソニックグレイブを捨てると初号機突っ込んでいく。初号機はMM-99を撃ちながらナイフを抜き、格闘に備えた。
「碇、俺があいつの足を撃つ。奴を止めろ!」
1号機がライフルを撃つ。しかし使徒は足に撃たれたそれも避けて見せた。
「何!?」
「くっ…」
初号機は使徒のコアに向かってナイフを突き刺す。使徒はそれを簡単に避けると初号機を弾き飛ばした。
「うわああああ」
使徒は初号機を弾き飛ばすと1号機に向き直る。
「不味いな…」
サガミはそう言ってライフルからケーブルを外した。
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ