黒子のバスケ


□気づいて
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涙をおさえつつ、画面を見ると、先程まで会いたいと名前を呼んでいた人物『虹村修造』だった
驚きつつも嬉しさで涙がまた流れ始める

しかし、虹村からの電話にでないといけない
素早く涙をふき、電話にでる

『よう』

「…いきなりなんだ?」

『ちょっと電話したくなった』

「なんだそれ…」

機械の向こうから聞こえてくる声にほっとするも、会えないことによる寂しさもうまれた

『…なあ、清』

「ん?」

『名前、呼んで?』

「…は?」

いきなりなにがいいたいんだっ!?
あんまり言いたくはないが、虹村に催促され口を開く

「…修造」

『うん』

「…っ」

また涙がでてきた
こんなに泣き虫だったっけ、俺って?
こみ上げてくる感情に身をまかせる

「修、…修っ…!!」

『…清』

「ふっ…、しゅぅ…会い、たいっ…」

『清、俺も』

泣き続ける俺に虹村がだからと続けた

『外見て?』

何を言っているのか
いつも働く頭が全然動いていなくて、虹村の言葉が理解できない

外…?と口にだし、カーテンを開ける
外は曇っていた
でも、いまはそんなことなんて、どうでもよくなっていた

自宅の玄関の前
そこにいたのは、俺が愛してやまない恋人

こちらを見ていた虹村の口が動いた


『会いにきたよ』


携帯の向こうから聞こえた声に反応し、部屋をでて、階段を駆け下りる
そして俺は玄関の前にいた恋人に抱きついた
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