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□二色の恋模様
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家に帰って居間を見るなり目にはいったそれを、どういう目で見ればいいか迷いました・・・

私はそれをまずスルーして、お湯を沸かしに行きました

いつもはかまってくる遙は居間で倒れて、ピクリとも動きません

あ、でも生きてはいます

さっきから何か、呪いのようなものを呟いているのが聞こえましたから





お湯が沸き、お茶をいれ、居間に戻ると、先程から何も変わっていない遙がいる
(相変わらず、何か呟いている)


私はそれを目の前にしながら、お茶をすする


・・・不味い

美味しいお茶を駄目にしたくないので、仕方なく遙に声をかける


「・・・どうしたの?遙」

「・・・由」

「・・・何?」

「真琴がかっこよすぎて、死に「あ、もういいです」聞けよ!!」


心底どうでもいい

遙は昔から、初恋を引きずっている

その初恋は、真琴なんだけどね


遙はその初恋を大事にして、仕舞い込んでいる

仕舞い込みすぎて、こうやって私に話をしようとする

端から見たら、両思いだろ・・・


だから私は聞き流す

遙はずっと、かっこいいだの、優しいだの、グダグダ言い始める

これは、無視ルート決定



しかし、今日は少し様子が違った
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