黒子のバスケ


□I love you. U
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「別れましょう」





そう言われて一瞬、信じられなかった
あの子は何を考えているかわからない表情で、俺を見ていた
理由を聞きたかった
でも、そうしたらあの子の前で涙がでてきてしまいそうで
作り笑顔で笑って、その場を後にした
道のかどを曲がった辺りで涙があふれてきて、それを人に見られないように走って自宅に帰った
一人暮らしをこれほどいいと思ったことはない
すぐに自室にこもった
扉に寄りかかり、座り込む
涙は相変わらず流れていて、止められそうになかった






俺はあの子を、伊月を好きだった
愛していた、今でも…!!


俺の一目惚れから始まって、伊月に告白しまくって、OKをもらえて、その日は寝られなかった

嬉しすぎて

それから恋人同士みたいにデートしたり、キスをしたり、

とても楽しかった









でも、今は辛くて、悲しい

別れた理由は伊月に好きな人が出来たがらだと思う
理由を聞いたら、一生立ち直れない
死んでもいい

聞けなかった、聞きたくなかった

女々しいな、なんて自分で思う
一生消えないキズを伊月に作って、俺から離れないようにしてやりたい

それが出来れば、どれだけいいことか…




伊月の笑った顔が好き
これからも近くで見ていたかった



もう、俺達は恋人ではなくなった



恋人じゃなくてもいいから、友達としてでもいいから、近くにいたい

でも、そうしたら心が揺らいでしまいそうで










やっぱりさ…、


「…諦めらんねーよ…」





どうやれば、お前のこと、諦められると思う?
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