短編〜中編

□糖度
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起きた、完全に起きた。
拙者の息子が。


ハッ!いかんいかん、息子より先に りの殿を起こさねば…

いや、既に息子は起きてるが。

一度目に襖を開けた時と結局同じ状態になった りの殿にどうしたものかと頭を抱えた。

暑くなってきた頃から寝衣が乱れて胸元も開いているし、裾なぞ捲れて脚が丸見え…。
というか後少し動いたら大事なトコロが見えそうでござる。

若い娘がけしからん!もう少し動け!!

ハッ!いかんいかん、取り乱したでござる。

「 りの殿ッ、起きるでござるよ!!」

グイグイと肩を揺さぶると、やっと薄っすら目を開けた りの殿は暫しぼーっとした後、拙者を見て綻び始めた花の様に微笑う。

そしてあの甘ったるい声で言うでござる。





「ぉはよ…。剣心」


こんなの誰にも見せられん。



そして喰うなと言う奴が間違っているでござる。





「いただきます」


「へ?え、ちょっ!!いやぁ〜!」




end
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