御礼
□女の闘い舞台裏
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主人である緋村剣心と知り合って夫婦になって早三年。
放浪癖とも言える人助けの流浪に出るのはしょっ中で最早慣れた。
一人にするのは心配だからと教えられた剣術も何とかモノに出来たと思うが主人曰く筋は良いらしく人に振るってはならないと口を酸っぱくして散々言われた。
そんな中、また主人が流浪に出ると言い出した。
今回は横浜から東京経由で歩くらしい…。
それから一月、一通の文が届いた事をきっかけに私も動き出した。
主人の見目が良いだけに普段から私も身なりには気をつけている。
あの夫にあんな嫁、と言われない為に。
スルリと最後の一櫛を通し終えると鏡台を覗き込んで最終確認。
うん、良し。
旅支度の荷物を持って戸締りをして、いざ東京へ!
普段ならば絶対に後を追ったりしない。
家で大人しく帰りを待つ。
なのに今回は何故かって?
暫く居候する事になった先が子どもとは言え女の所だからよ!
しかも一人暮らしとキタ。
これはもう、行くしかないでしょう…。
主人にそんな気が無くても女の方はどうか分からないじゃない?
私って言う妻がいるんだとしらしめなければ。
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