御礼

□男の闘い
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拙者の隣を横切って正に猫撫で声でりのに擦り寄るのが余計に腹立つ。

「剣心、いじめちゃダメよ。まだ子供なんだから」

ヒョイとりのに抱き上げられた猫はゴロゴロと喉を鳴らしてりのに撫でられながら、勝ち誇った様にこっちを見た。

「………」

む、ムカつくでござるっ!!!




その後、三日間は夜も我慢させられ、何かとりのを独占した猫はついに今日、布団にまで潜ろうとしていた。

「それは!だめでござるっ!!」

慌てて猫を寝室から摘まみ出してりのを待つ。

暫くして、風呂上りのりのが部屋に来ると猫は大人しく居間にいると言っていた。

「ねえ、怒ってる?」

「怒る?何故でござる」

心当たりの無い事に首を傾げた。

「勝手に連れて来ちゃったから…猫」

「ああ…、別に怒ってないでござるよ。放っておけなかったんだろう?」

「うん…」

優しいりのだ。可哀想な動物を放っておけない。
前にも一度鳥の雛を保護して育てた事がある。

「このまま飼う訳でもないんだし、少しの間くらい大丈夫でござるよ」

「ありがとう、剣心」

ホッと胸を撫で下ろしたりのはそろそろ寝ようと布団に入る。
勿論一組しかないそれには拙者も入る訳で…。

ウキウキと隣に入ってりのの腰を引き寄せて口付けると拙者の肩に手を置いて応えてくれる。

舌を絡ませ深く唇を重ね、そっと胸に手を置いた。

「にゃーっ!」
ガリガリ、ガリガリーー。

「「………………」」


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