物語りの終は
□六幕
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剣心が剣客警官隊を叩きのめした翌日、人伝に広まった噂で神谷活心流道場はにわかに湧き立っていた。
「凄い、15人は越えてるわ!!」
喜ぶ薫に苦笑いのりのと剣心。
「こりゃあまずいなぁ。ちょいと皆の衆…」
結局流派が違う事と弟子を取るつもりは無いと言えば集まった門下生希望者は一人残らず居なくなった。
「さ、夕餉の準備でもしましょ」
「なら拙者は風呂焚きにでも」
「………っのバカぁ!」
その事にキレた薫が剣心を竹刀で叩くとそのまま首を締めて殴り飛ばした。
とりあえず入門させちゃえばこっちのモンだったのに、と…。
「そりゃサギでござる」
最もだ。
りのは困った顔で苦笑いしか出来なかった。
その後、薫が出稽古に行くと言うのでりのは剣心に送って行って欲しいと頼む。
「りの姉!私なら大丈夫だってば!!」
「でもね、薫…。兎角今日は剣心さんに送って貰ってね。剣心さん、すいませんがお願いしますね?」
それだけ言って奥に引っ込んでしまったりのに薫は渋々剣心に送って貰う事になった。
「もう…。心配性なんだから」
出稽古に向かう途中の橋を渡りながらぼやく薫はそれでも何処か嬉しそうに見える。
「薫殿が可愛くて仕方ないのでござろう」
「まあね、りの姉は私の事大事にしてくれてるもの」
自慢気に言ってのけた薫だがそれより、と話は先程の門下生に向かった。
未だに怒っている薫を宥める剣心だが、後ろから走って来た男の子に突進されある事に気付いた。
それは薫もで逃げようとした男の子を捉えるとスられた財布を剣心に差し出した。
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