偶然は必然に奇跡を起こす(仮完)

□懐包終夏焉
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先に休んでて、と酒を片付けに行ったりのに頭を抱えた。

近頃可笑しい…。りのを見ていると "そういう事" ばかり考えてしまう。

そう欲も強くないと、寧ろ淡白な方だと思っていたのだが…。

「だめだな…」

ポリポリと頭を掻いて寝室に行くと布団が二組。
結局いつもりのの布団に潜り込むのに、何故かりのは必ず二組敷く。

布団に潜り込むと直ぐにりのが来て行灯の灯を消した。

「おやすみ…」

「りの」

「ん、なあに?」

モゾモゾと寝返りを打ってりのの方を向くとまだりのは横にはなっていなくて、ゴソゴソ移動してりのの布団に入ると腰に腕を巻き付けて太腿へ頭を乗り上げた。

「剣心?」

耳を擽るその声に、頬に伝わるその熱に…。
体の芯が燃える様に熱くなる。

「りの」

浴衣の合わせから手を差し入れて、太腿を撫でるとヒクリと震えて拙者の髪を梳いていた手に力が篭る。

「ぁ…、剣心…きの、もシタでしょう…?」

直に素肌を撫でまわす手に身悶えながら咎めるりのを下から覗き込んで首を傾げる。
りのはこの顔に弱いらしい…。

「嫌…でござるか?」

残念そうな、切なそうな声音で言えば、うっ、と詰まったりのがほんの少し逡巡した後、蚊の鳴く様な声で応じてくれる。

心中でしてやったりと思いながらもそれはおくびにも出さず手を差し入れていた裾の合わせを開いて足の間に体を割り込ませると太腿に口付けて吸い痕を残していく。

「ん…、はぁ…ぁ…ぁあ!?ゃ…っ、んーっ!」

蜜を零す秘部をねっとりと舐めるとりのが後手に手を着いて背を仰け反らせた。

舌を突き出し届く限りの内側に舌を這わせ引き抜くと体を起こして拙者の膝をりのに跨がせた。
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