SS集
□valentine
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女子が騒がしいと思ったら、と
元凶である人物を軽く睨んだ。
「仕事はどうしたんです?」
「ん?」
「……サボったんですね。」
駄目な大人の見本のような人だ。
真人さんに憧れる後輩の将来が
とてつもなく不安になった。
「で、何の用ですか。」
彼と彼に集まる視線が鬱陶しくなり、
話を終わらせようと核心を尋ねる。
「チョコ、くれるよね。」
なければどうするつもりだったのか。
渡せば子供のように笑う彼を見、思う。
そんなことは有り得ないのだけれど。
惚れた弱み、というやつだ