SS集

□valentine
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見た瞬間、彼の眉が顰められる。
甘い物が嫌いではなかったはず。
あれこれ思案し、答えに行き着く。

「先生方からの許可はもらってます。」

慎也くんのことだ、
不要物の持ち込みは禁止などと言い
受け取ってもらえなさそうだったので、
少し前から手を打っておいたのだ。
先生受けが良いと、
こういう時にも役に立つ。


「お返しは期待するなよ。」

慎也くんは苦笑し、箱を手に取る。
安心感からか、余計なことを口走った。

「お返しは、慎也くんが良い。」
「……そうか、わかった。」


脈あり、なのかな?


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