SS集
□valentine
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「曳司さん、少し休んだらどうです?」
真っ暗な部屋のなか、
パソコンの光だけを頼りに彼のもとへ。
案の定仕事を続けていたようで。
休憩を促し、カップを置いた。
「ああ、これが一息ついたら休むよ。」
「体には気をつけてくださいね?」
きっと今日が何の日かも
忘れているのだろうな、なんて。
トレーを抱えて苦笑い。
「来月の今日。」
よく聞こえなくて、聞き返す。
もしも重要な話だったのなら大変だ。
「来月の今日は、空けておいてくれ。」
はい、必ず。思わず笑みが零れた