CROSS-2
□VS CP9-5
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「鉄塊拳法」で殴られたサンジは、そのまま吹き抜けを飛び越え廊下の壁に激突する。
後を追うように、「月歩」で吹き抜けを飛び越えてきたジャブラは、瓦礫の中で身体を起こしたサンジに「嵐脚」"群狼連星"を繰り出す。
避ける暇がなかったサンジは、モロに攻撃を食らった。
瓦解した壁を前に、ジャブラは廊下の手摺に着地して雄叫びを上げる。
「ぎゃははははっ!!このおれから鍵を盗んで逃げようなんざ、生温い考えだ!!おれァ狼!!食い殺すまでお前を追うぞ!!」
「逃げる気もねェし……」
「何だ、生きてた……」
「殺される気もねェし……許す気もねェ……!!」
血を流す肩を押さえ、サンジが姿を表す。
怒りすら滲んだ声音に、ジャブラはニコ・ロビンへの同情か、と嘲笑う。
「余計な気の揺れは戦闘にスキを作るだけだ!!あの幸薄いバカ女を憐れむヒマがあったら、ここで命拾いする方法でも考えるんだな!!」
「口に気をつけろ……おれは怒りで……ヒートアップするクチだ……!!」
ぎろり、と睨み付けるサンジにも、ジャブラは意に介した風もなく笑う。
そこからは、一方的に攻撃を受けるサンジだったが、互いが離れた隙にいきなり回り始める。
「何が楽しくて回ってんのか知らねェが」
と、"十指銃"の構えを取り迫るジャブラの前で、不意にサンジがピタッと止まる。
「ん?何だ、あのヤロー、足が赤く……!!」
「"悪魔風"、"脚"」
ジジジ……、と赤く光っている右足を構えるサンジに、ジャブラは訝しみながらも迫る足は止まらない。