CROSS-2

□Say by nearby.
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そんな騒ぎの中、フランキーがロビンとクロスに話しかける。

「顔を上げろ、ニコ・ロビン、赤眼の死神……あいつら、遂にこんなとこまで来やがった。おめェ、コリャとんでもねェ事だぞ……」

「…………」

「お前達が仲間達の為に、政府から出された条件をのんで連行された事はわかった――――だが、その政府との協定も……さっき、あのバカ長官にあっさり破られたはず。お前達が大人しく捕まってるからといってこの先、誰が助かるわけでもねェ。もう、あいつらの助けに応じてここを脱出するしか、道はねェ筈だ……なのに―――ずいぶん冴えない顔してるじゃない…」

つらつらと語るフランキーの正論を聞いても、ロビンもクロスも顔を上げない。
その顔色は悪く、だけど躊躇いを感じさせる。

「―――まるで、お前ら二人がまだ、何かから逃げ回ってるみてェによ……仲間がここで死ぬ事でも恐れてんのか?お前らが目を逸らしてたら、あいつら、お前らを救えねェんだぞ!!」

「……………!!」

フランキーの言葉に、クロスとロビンは息を呑む。
そして、今からお前らを麦わらに会わせる、そうフランキーは言い出した。
この状況下でどうやって、と疑問に思いながらクロスとロビンがフランキーを見つめると、徐々にフランキーのケツが膨張していく。
異変に気付いた衛兵が騒ぎ出して、スパンダムが驚く前でフランキーは、これから自爆すると宣言する。
慌て出すスパンダムや衛兵に構わず、フランキーはカウントダウンを始める。
スパンダムは、真っ先に己の身の安全を守ろうとして階段を転げ落ちていき、フランキー達の前から衛兵がほぼいなくなる。

「………行くぞニコ・ロビン、死神」

「え……」

「あ?」

「"風来"……"噴射"!!」

器用に、足でロビンとクロスを股に抱え込んだフランキーは、ズドォォォン、と壁を突き破り指令室を突き抜け、窓を割ってバルコニーの柵にぶつかる。
壁と繋がっていた鎖は切れ、フランキーはクロスとロビンを両脇に抱えると、崩れ落ちかけている柵からバルコニーへ飛び移る。
鎖が切れて自由を取り戻したフランキーだが、クロスは2重に鎖で絡められているため、まだ自由を取り戻せていない。
ロビンも、海楼石の手錠に捕らわれたまま。


 
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