CROSS-2

□I want to live.
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ルフィ達麦わらの一味と、断崖越しに対峙するCP9。
その傍らで、ロビンとクロスは口を引き結ぶ。

「おい!!てめェら、いい加減にしろ!!」

フランキーの言葉にも、クロスとロビンは口を閉ざしたまま、僅かに俯く。
その様子を見て、フランキーはクロスとロビンがどれだけ重いもん背負ってんだよ、と苦い顔を浮かべる。
そんな中、麦わらの一味が勢揃いしたことにビビっていたスパンダムが、思い出したように叫ぶ。

「「CP9」いいかお前ら、抹殺許可はだすが、この"司法の塔"で迎え討て!!そもそも、あいつらがここへ来れる保証もねェんだ!!」

スパンダムの頭の中は、まず何を置いても己の命と昇格が最優先で、いざと言う時に守ってもらうのが当然、と言う考えがある。

「ワ――ッハッハッハッ!!このタコ海賊団!!お前らが粋がった所で結局何も変わらねェと思い知れ!!この殺し屋集団「CP9」の強さ然り!!人の力じゃ開かねェ"正義の門"の重み然り!!何より今のおれには、この「ゴールデン電伝虫」を使い「バスターコール」をかける権限がある!!」

バスターコール、その単語を聞いた瞬間、ロビンとクロスの顔色が変わる。
それに気付いたスパンダムが、ロビンの顔を覗き込んで高らかに言い募る。

「そうさ。ちょうど………20年前、貴様の故郷を消し去った力だニコ・ロビン!!"オハラ"という文字は……翌年の地図から消えてたっけなァ……」

その言葉が届いたクルーは、怒りを覚えた。
ルフィはそれを聞いて、ロビンが船に乗ったばかりの時に漏らした、行く当ても帰る場所もないと言う言葉を思い出した。
あの言葉はそういう意味だったのかと、ルフィもクルーも同じ気持ちだった。

「やめて!!それだけはっ!!」

「ウ〜〜〜ウ、いい反応だぜ、ゾクゾクする。何だァ!?そりゃこの"バスターコール"発動スイッチを押せって意味か?えっ!?おい……!!」

「それを押せば何が起こるかわかってるの!!?」

必死に叫ぶロビンの脳裏に、かつての悪夢が甦る。
大切な人達を失った、その時の記憶が甦る。


 
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