CROSS

□Camp
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クロスが祭壇に戻り、湖に沈んだチョッパー達を救出していた頃、森を散策していたナミ達は驚くものを見つけていた。

「……見てこれ……!!見覚えがあるでしょ……!?」

「……どういう事だ?……何で地上にあったもんがここに……同じものだろ?」

目の前にあるそれを見て、愕然としたようにゾロが呟く。
有り得ない、と頭でいくら否定してみたところで、現実に目の前にあるそれは消えない。

「……いいえ、違うわ!これは地上で見たものの"片割れ"よ。つまりこの島は、もともと地上にあった島なのよ……」

ゾロの疑問に、静かに、だが凛とした声音でロビンが答える。
ここに至るまでの森の中で、いくつかの文明の欠片を見つけてきたが、そのどれもが森の樹々に埋もれてしまっていた。
その疑問はまだ解けないが、この"神の島"と呼ばれる島だけが雲で出来ていないことが、ずっとロビンの心の片隅で引っ掛かっていた。
だが、今こうして目の前にあるものを見た時に、ひとつの可能性に至った。
この"神の島"は、かつて地上に存在した島の一部。
そして、目の前にあるこれは、ナミの言う通り見覚えのあるものだった。
空島を目指し、ある島のある男の元を訪れた際に目にした、おかしな家。
絶壁に建てられた、半分しかない石造りの家。

「あの海岸は"島の裂け目"だったんだ……!!」

ロビンと同じ結論を導き出したナミが、噛み締めるように、だけどはっきりと断言する。

「ここは引き裂かれた島の片割れ、この島は………!!"ジャヤ"なのよ!!――――かつて地上にあって………ノーランドが確認した黄金郷は、海に沈んだわけじゃない……400年間……ジャヤはずっと……!!空を飛んでたんだ………!!」

信じられない、だけど現実はそうとしか考えられない。
青く晴れ渡った空と、遠くまで続く白い海を見つめながら、ナミは現実を噛み締める。




 
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