CROSS-2
□VS CP9-5
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「高熱を帯びた脚は攻撃の速度でさらに……!!」
「!!?光っ……!!!」
ドンッ!!とサンジの蹴りが決まる。
脚が触れた箇所が焼け、高熱がジャブラに伝わる。
「熱っ」
「その破壊力は、悪魔の如し」
蹴られた勢いそのままに、さっきのサンジのように吹き抜けを飛び越えて、ジャブラが向かい側の廊下の壁に激突する。
血を吐いて廊下に転がったジャブラは、傷口が熱いと騒ぎながら転がり回る。
そんなジャブラにとどめをさそうと、サンジが吹き抜けに飛び出す。
それにジャブラは反応し、同じように飛び出す。
「"一級挽き肉"!!」
「「月歩」!!」
サンジの攻撃をかわして、「月歩」で吹き抜けの上部へと跳び上がったジャブラは、勝利を確信している。
「おれの勝ちだ!!おうりゃア!!"月光十指銃"!!」
宙を蹴り、落ちていくサンジに迫るジャブラ。
サンジは、その片手を蹴って弾くことで避けたが、もう片方の手が腹に刺さる。
「うはははは、片手はじかれたか!!おしかったな、もう一方の蹴りも間に合えば、全ての「指銃」を阻止できた!!」
「……いや、仕方ねェ……!!もう一方の蹴りは……!!とどめ用だからな」
「!?」
「"悪魔風脚"」
待て、と慌てるジャブラの横っ面に、赤く光る脚がめり込む。
「"画竜点睛"!!」
メキ、メキ…とジャブラの頬にめり込むサンジの脚。
その脚を振り抜き、一階の床に叩き付ける。
「"ショット"!!」
ドカアァン!!と盛大な衝撃と共に、一階の床にめり込んだジャブラの傍らに着地したサンジの脚が、元に戻っていく。
「――――神は食物を作り、悪魔が調味料を作る…………少し辛味が効きすぎたな」
スタスタ、とその場を後にしながらそう呟いたサンジは、衝撃と共にまた少しズレた塔の上部を見上げる。
そこではまだ、ゾロがカクと戦っているはずだ。
地下通路への道標が書かれた壁を前に、サンジは手に入れた1番の鍵を届けにゃあと呟く。