☆流れ星☆ミ

□うたた寝
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side-Y


ああっまただ!
またこの時もゴニルに聞いてるよ。
分かんないことあったら俺に聞けばいいのに。
なんですぐゴニルに頼るんだよ。
日本語だよ?ゴニルより俺のが達者なんだからさ。
ゴニルもまぁ日本語できるけど、達者なんて使えないだろうな…フフフ
…つい笑ってしまった。
俺、いまムカついてるはずなのに。


いま俺はこの前の日本でのコンサート資料ビデオを見直している。
始めはちゃんと次に向けた研究だったはずなのに…ソンジェがMCで困った時、ゴニルに聞いたのを見たらソレばっかり気になってしまう。
なんかムカつく。
俺がリーダーなのに、なんで頼ってくれないんだよ。

そんなことを思いながら見てる内に、いつの間にか俺は寝てしまっていた。


ん…甘い香り…ソンジェかな。
自分を包み込んだ香りの心地よさについ顔がほころぶ。
が、眠い…ダメだ…再び意識は遠のいた。


ん?なんか食べてたような…
夢かぁ〜
虚ろな脳で目をあけたら、有り得ない光景が飛び込んできた。

ソンジェが目を閉じて口唇を「ん〜っ」と俺に向けてきている。
まるでキスをせがまれてるみたいだ。
俺はとっさに向けられた口唇に自分の口唇を寄せた。

ナニしちゃってんの!?
自分の行動にびっくりしながら、もっと触れたくて今度は片腕をのばして頭を抱えてみた。
ソンジェは全く動かない。
なんだ、そうだよな、夢だな、これ。
そうじゃなきゃ、まるで反応がないことはない。
夢ならいっそ大胆に、そう考えて 深く唇を重ね舌を絡めてみる。
一瞬 ソンジェがピクッとなった気がしたけど、そんな訳ないか。

…俺の夢はそこで途切れている。
ま、夢ってそんなもんだよな。

完全に目が覚めた時、すっかり外は暗くて、ソンジェとゴニルが帰ってきていた。
ふと見ると体にはソンジェのブランケット。
ああ あの夢はこれのせいなのかな?
ボーっとしながらソンジェに目をやると ソンジェもこっちを向いて微笑んでくる。
なんだか、あんな夢をみたことが急に恥ずかしくなって ソンジェから目をそらしてしまった。
わわわ 今の絶対に不自然だよ。ソンジェが不思議に思うって!
そう思っても恥ずかしさが上にきてソンジェのほうを見られない。
ソンジェが何かを言いかけたのを遮るようにシャワーにいく宣言をして俺はその場を去った。
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