★ひとつ星★

□100日記念日
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《今日は二人の100日記念日》


「何かで見たんだけど、100日記念にバラを99本、花束にして贈るんだって」
唐突にソンモが話し出した。
「え?そうゆうのって普通は100本じゃないの?」
そう、一般的に100日なんだから100本って考える。ユナクの意見はもっともである。
「いや、99本。それを受けとった恋人によって100本の花束が完成するんだって」
(…??)
ユナクはすぐには意味が分からない。
「その花束を持った恋人自身が『花』ってことだよ。でね、完成した100本の花束を今度は彼氏が抱きしめるの」
そう言いながら ソンモはユナクを抱きしめる。
「あ!ああ」
そう言われて ユナクはようやく理解した。
(にしても、その演出、なんなんだよ)
「まさか、ソンモも同じことやろうとしてないよな?」
(俺が100本目の花とか、そんなこと言われたら恥ずかしくて 俺死んじゃうよ…)
「やらないよ。だってヒョンの綺麗さと並べられる花なんてないし。僕にとっての花はヒョンだけだし」
もっと恥ずかしいセリフを平気で言ってくるソンモにユナクの頬は紅潮し耳まで赤く染まる。
「照れてるの?」
「あ、当たり前だろ!! 俺が花とか意味わかんないしっっ」
その場にいるのも照れくさくて抱きしめていたソンモの腕を払いのけた。
「ヒョンは間違いなく花だよ。どんなけの人がヒョンの蜜を狙ってると思ってるのさ」
その場から逃げようとするユナクの顎をとらえ、そっと口付ける。
「でも蜜を吸っていいのは僕だけだからね」
そう言うと今度は深く口付け、舌をユナクに滑りこませる。
「ん、ん…」
ユナクの歯列を舐めユナクの舌先に触れるとそのまま舌を絡め合わせる。
何度も口唇を重ねなおし、ソンモが舌を退かせるとユナクがおいかけ、そして絡め合わせたまま再びユナクの腔内に戻る。
繰り返す内にユナクそのうちどちらのものかも分からなくなった唾液がユナクの口端からもれはじめる。
ソンモはそれを確認すると 口唇から離れて、もれた液を舐めとった。
「ヒョンの蜜、美味しい」
ユナクは甘い口付けに先ほどまでの照れとは違う理由で頬を紅潮させている。
「綺麗だよ」
抱きしめるとユナクの下半身の中心で高揚しているモノが自分の同じく高揚したモノにあたり お互いの興奮をしるところとなる。
「ヒョン…」
「…う、ん…」
そのままソンモはユナクに口付けたまま抱き上げ寝室に運ぶと、手早く衣類を剥いでいく。
露わになった下半身を愛撫しながら ふと思い出したように笑った。
「この雌蕊に花粉つけていいのも僕だけだからね」
「な、何またバカなこと言ってんだ…」
「バカなことじゃないよ。触れさせてもイヤだから…」
「誰が触させるんだってーの。バカ、ホントにバカ。雌蕊ってなんだそれって」

『触れさせるわけない』そう読み取れるユナクの言葉にソンモは歓びを感じる。

「じゃ、受粉作業開始しまーす」
そう言って、ユナクのモノを口に含む。
ユナクの発する親父ギャグより数段さむいセリフに、ユナクが愛撫に感じるより先にの鳥肌がたったのは至極当然のことである。



《おわり》
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