黄黒黄(五十音)2

□恋愛ジョーカー(完)
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 「おい!黄瀬!!」

 今日も授業が終わり、部活に向かおうとしていたらクラスメイトに声を掛けられた。


 「お前、桃井さんと仲良いよな!」

 「なんっスか、いきなり」

……桃井 さつき バスケ部以外の生徒たちからバスケ部のクイーンと呼ばれている。


 「それが、どうかしたんっスか?」

 もじもじし始めるクラスメイト。

 「あっ、あのさ〜」
両手の人差し指をつんつんしてる。



 「気持ち悪いって!」

 と、俺が言うと……

 「悪かったな!!」
と、言い返してきた。

 「用件があるなら早くして!
遅刻したら、赤司っちになにされるかわからないんっスから!!」


 俺はバスケ部というか、この学校のキングであろう、赤司 征十郎の顔を思い浮かべ、身震いをした。

 オッドアイって言うんっスかね……あの、色違いの瞳が余計に怖さを演出してるっス……


 「……」
 「俺、もう行くから!」

 黙り込むクラスメイトを置いていこうとしたら……


 「ちょっと、待ってくれ!!」

慌てて追いかけてきた。

 そして、俺に
 「これっっ!!」

 手紙を押しつけてきた。

 「……俺、そういう趣味は…」

 「ん、なわけねーよ!!わかってて言ってんだろ!!」

 ふざけたら、怒られた。

 「なーに、俺に渡してるんっスか?
自分で渡さないと意味ないって!!」


 受け取った手紙をひらひらと目の前で揺らす。

 「俺だって、そうできるならそうしたい!!
だけど、青峰がこえーんだよ!!」


 「……」

 少し半泣きになっているクラスメイト

 「青峰っちが怖いって言ってるうちはうちのマネージャーとはつき合えませーん。
諦めるっス!」

 ポンとそいつの肩に手をやる。

 手紙も突き返した。


 
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