黒子のバスケ(黄黒黄)五十音(完)
□黒子
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「オレ、女の子には振り回された事も、振られたことも無いのに‥‥黒子っちにはいつも振り回されて、振られっ放しなんっスよね。」
はぁと学校帰りに寄った、ラーメン屋で溜め息を吐く
自称イケメン男、黄瀬 涼太
いや、自称じゃなく、確かに整った顔はしている。
(これで、もう少し謙虚さってもんがあればな‥‥)
オレもこんなにムカつかないんだが。
こいつの、バスケへの情熱や、取り組む姿勢はなかなかなものだ。
しかし、普段のこういう自惚れというか、さらりと言う自慢さえ無ければ、オレもコイツをこんなに殴らなくて済むのになっ!!
気づいたら2、3発叩いている。
鬱陶しい!!
「酷いっすよ!先輩!!」
涙目の黄瀬。
上手いラーメンが不味くなる。
こんな、後輩でもなんか、憎めないんだよなぁ。
くるくる変わる表情。
底抜けの明るさ。
厳しいことも言うけど、やっぱりいつまでも落ち込んで居られてはやはり、鬱陶しい!!
ラーメンを食べながら、ここから、コイツを連れ出してくれる相手を待っていた。
がらがらがら〜〜
「へい!いらっしゃい!!」
聞こえる店員の声。
「‥‥はぁ、‥‥はぁ」
走ってきたのか、息が切れていた。
「黒子っち!!」
嬉しそうに立ち上がる黄瀬。
「何、人様に迷惑掛けてるんですか、君は!!」
黄瀬とは正反対で、黄瀬を睨む黒子。
「ぇ?オレ、迷惑なんて掛けてないッス!先輩たちとラーメン食べてただけッスよ!」
慌てて弁解する。
「迷惑なんだよ!この馬鹿!!辛気くさい顔しゃがって!」
「さっさと、そこの馬鹿連れてってくれ!」
など、俺たちに言われ
「酷いっす‥‥でも、嬉いっす!!」
そういって、黒子に引きずられて出て行った。
律儀に、ラーメン代をちゃんと置いて。
(こういうところは、ちゃんと気が回るな)
その後の黄瀬がどうなったかは
次の日に会えばわかるか。
元気すぎても鬱陶しいんだがな‥‥
おわる。
黒子くんの話じゃないね(^-^;