黄黒黄(五十音)2
□わたあめ(完)
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……
夜店。
昼間の太陽の熱が少し残って、じっとりとなま暖かい空気に包まれている。
多少の風はあるものの
人々の活気で暑い。
「お待たせ!黒子っち」
浴衣姿の黄瀬は同じく浴衣を着ていた黒子に声を掛ける。
手にはたくさんの食べるもの。
「……待ち合わせ前にもう回ってきたんですか?」
「ちがうよ。コレは歩いてたら沢山の女の子達に貰ったんっスよ。最初は断ったんだけど、断り切れなくて……で、黒子っちと一緒に食べようと思って。」
「……」
「黒子っち・・不機嫌にならないで!!」
「もう、お祭り回る意味ないんじゃないですか。」
返ってくる言葉は刺がある。