イナイレ短編集

□regret
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「別れよう」

――彼はそう言った。



桜の花弁が風に舞う、こんな綺麗な景色の中でだ。

彼はこう続けた。

“好きな人ができた”

残酷な言葉だった。

――どうして?誰より君の近くにいたのに…どうして自分のために私から離れてしまうの?

でも、私には言えなかった。

彼は私に背中を向けて、歩いて行った。
君の姿が見えなくなる前に、
なぜあの時、私はたったの一言



『行かないで』



が言えなかった?
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