トリップ少女の愉快な物語
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「はぁ……。」
ため息が出る。
意識しなくとも出る。
原因だって?それはね……
「なんで、あなた達まで、ここに?」
――――説明しよう。
寝床といえば、通常、男女別というのが一般であろうもの、だがしかし、今、私の目の前で起きているのは、男女の壁を越えた、いや、ぶち壊したというのが妥当だろう……
男女仲良く一緒に寝る……。
危険だと思わないの?ねぇ?
仮にも年頃の少年たちだよ?
「それじゃあ、寝るところを決めようか、俺は…薫の横で寝ようかな。」
と松風くん。
………君は、女子の心を悟らないタイプなんだね…。
「うちも!!キャプテンはそっちね!!」
おーい、もう私の寝床が決まっちまったじゃん、……私の人権は?
「あの、私は」
「俺も隣がいいな……。」
イケメンボイスに遮られた。
「狩屋?」
「俺も薫さんの隣がいいなぁと思って…。」
可愛い系男子の狩屋くんだった。