トリップ少女の愉快な物語
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そんなこんなで雷門サッカー部の新しい部員になったのだ。
「ねぇー、薫ー」
「何……」
「えと……」
「?」
「なんで、そんな離れたところで練習してるの?」
天馬に指摘され、
「なんでもない」
自分でも自覚済みだっつーの。
あっちのゴールでみんながいて、こっちのゴールで私がいる。
「あ、気にしないで、私、一人の方がいいの。」
嘘だけど。
「でも…。」
「大丈夫です、気になるなら、別のところで練習しようか?」
「う、ううんっ、いいよ!!じゃあ…俺行くから…。」
肩を落として向こうへ戻っていった。
「……んー、悪いこと言っちゃったかな。」
反省。
ほんと、天の邪鬼だよね、私ってば。