【銀魂】
□六章・想いの根底
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布団から出て、昨夜同様窓枠に腰掛空を見上げる。
昨日はきれいなお月様。
今は、燦燦と降り注ぐ太陽がそこにある。
『明日から内勤ってか。ほんとタルイ。どうやってさぼろーかな。』
「サボれると思ってんのか?良い度胸だな。昨日みてェにいかねェぞ。」
言葉と共に襖が開き、莎花は口を押さえた。
『副長。なんか、聞こえました?』
「明日から俺の部屋で書類整理だ。俺も朝から晩まで付き合ってやるから安心しろ。」
『安心できねぇよ。死んじゃうよ。つーか、ドS上司をもつこっちの気持ちも考えやがれ、毒殺すんぞ、こら。』
「聞こえてるつーの。」
あ、さーせん。
心篭ってない返答に、紫煙を吐いた土方は、再び窓際に座る莎花の元へ昨日と同じように座った。
その手には、すでに白い箱があった。
「どうせ替えてねェんだろ。脱げ。」
『、、、脱げって、、、もういいけど、、、ほかに言い方ないかねー。』
窓枠から下り背を向け浴衣を少しずらし、言われる前に髪を右肩へと流した。
テープがゆっくりピリピリと外れる。
傷口に張り付いてるであろうガーゼに眉を寄せて衝撃を待ち受ける。
「滲みるぞ。」
言われて、少し肩をすくめる。
冷たい液体がかかる。
その液体がガーゼに滲み、傷口との痛みを多少緩和させた。
思ったより痛みを感じなくて、首を背後に向ければ。
『あ、マキン。』
一般的に痛くないといわれている消毒液。
「いや、お前、文字隠す場所間違ってる。そこを伏せ字にしてもあんま意味ねェぞ。まーいーけど。消毒液くれぇで、ガキかテメェは。」
『広告っす。宣伝しなきゃねー。それに痛いもんは痛いから、いーじゃないですか、、、、副長、、ありがとうございます。』
「で、、、誰に宣伝?」