05/07の日記

06:13

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『人の気も知らないで』

「俺はお前が好きなんだ。」
「僕、男だよ。若林くんってゲイなの?」
「そんな訳ないだろ。お前、気持ち悪いこと言うなよ。」
「その言葉そっくり返すよ。僕だってそんなの御免だ。…君が実は女の子だって言うなら、話は別だけど。」
「俺は男だ。」
「うん。そうだよね。知ってる。」
「でも、お前が好きだ。これはもうどうしようもない。性別以外で変えられるものがあるなら改善する。だから、お前も前向きに検討してみてくれ。お前、どんな男が好きなんだ?」
「…だから、僕は男は好きにならないって言ってるだろ?」
「なら、お前どんな男なら憧れる?お前が同性として惹かれるのはどんな奴だ?」
「…どんなって、…それ…は、…」
目の前にある僕の理想。
僕にはない…本物の優しさと強さと、雄々しい外見。
「…君には教えない。」
「なんでだ。隠さずに言えよ。色々とあるだろ。足りないものがあるなら言ってくれ。努力する。俺は少しでもお前に近付きたいんだ。」
「そんなのおかしい。」
だって君はそのままで。
「なにがおかしいんだ?手に入れたいものがあるなら努力するのは当然だろう?
俺は、お前が…」

「…人の気も知らないで。」

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