11/14の日記

05:44
続き(アニメ)
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拍手ありがとうございます。

今回はアニメの時の思い出話です。

ナレーションと違って、アニメのメインキャラの仕事をもらうにはオーディションを勝ち抜かなくてはなりません。
が、単発ゲストキャラの場合はオーディションはありません。

役をもらったら台本とキャラ表とスタジオの場所を教えてもらって当日までに家で練習します。
原作を履修したり、読めない漢字、アクセント、意味がわからない単語があったら調べて滑舌や芝居を完璧にしておきます。
私が現役の頃はまだセル画で、デジタルへの移行期でした。
この仕事をするまではアテレコってアニメ製作の最後の工程で、動画が完璧に出来上がってる物にアテレコするんだと思ってたんですけど、割と同時進行でした。
これ放映までに間に合うのかなって心配するくらい絵が出来てない時もありました。
色塗りされてない、背景ない、動かない、
とかは割と普通でした。
今はデジタルになってるので、違うと思います。

昔のとある現場の例ですが、新人は30分前に現場に着いて音響監督やスタッフさんに挨拶してブースに入って、だいたいその頃からビデオが流れるので、そこで表情や位置関係や時間などをチェック。
10分前くらいには全員がブース入りします。
ビデオ後はブースで予習するか待合室で談笑したり何かを食べます。
お腹が鳴ると録音が止まるので、飲み物やお菓子は用意してあるし、みんなも水や飴や軽食(カロリーメイトとか)などは持ち歩いています。
くしゃみや咳も音が出るのは当然NGです。
なので、信じられない事に先輩のMさんは無音でくしゃみができました。

開始時間に監督が入ってきてゲストの紹介、演技プランのお話を聞いて(当日台詞が変わったりする)、全員でビデオを見て、書き込みの最終確認して、それからシーンが変わるごとに細かく録ってました。
30分アニメで三時間くらいかかってました。早くても。
それが後に台本と共にビデオテープも貸してもらえるようになり、家で画像の確認と時間の書き込み、自分のシーンを何度も練習できるようになりました。
当日みんなでビデオを見なくても直ぐにテスト録りが始められるようになって、二時間もあれば録り終わるようになりましたね。
台本はレギュラーメンバーだと録り終ると来週の台本をその場でもらえます。
すぐチェックする人も多かったです。
そうでなければ製作現場まで各自で取りに行きます。
マネージャーさんがまとめて取りに行って事務所でもらえるパターンもあります。
ビデオテープ、久しぶりに同じキャラで呼ばれた時に、前回の自分の回を一緒に用意してもらえるのありがたかったです。

30分アニメだと台本は本みたいな冊子ですが、短いアニメはコピー用紙を閉じただけのものもありました。

書き込みは、自分の台詞の前に00分00秒00(この秒数に合わせて椅子からマイク前に移動して、感情を作る)、台詞をラインマーカーまたは色ペンで囲う、滑舌の心配なところにふりがな又は一文字ずつ◯で囲む、アクセント不安なところにアクセント記号、どのマイクにいつ入るのかのチェックなどです。
あ、パクのチェックも/でしてました。長台詞のここで口を閉じる、これがずれると変なので。

マンガ原作だと単行本が用意されててるので空いてる時間に誰かが読んだりしてます。
原作者さんが見学に来ることもあります。
その場合でもブースには入らず、後ろの監督さんがいる部屋からの見学です。

スタジオは、え、こんなとこにあったんだーというところにあったりします。
原宿と渋谷の間とか。普通の住宅街の中とか。
録り終るとみんなでご飯を食べたりお茶をすることも多かったです。
けっこうお腹が空くんですよ。
みんなでわいわい食べるの楽しかったです。

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