宝物部屋(戴き物小説)

□こっちも可愛い代理
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航空券と一緒に送られてきた白いぬいぐるみに首を傾げた。
「コリラックマ?」
以前、若林くんとリラックマを買いに行ったこともあったけど…どこで入手して、どうしてコリラックマ?
好きだと思われたのかな?
どんな顔して買ったのかな?
コリラックマを抱いたまま携帯の履歴を押すと、機嫌良さそうな声が返って来た。
「着いたか?」
「うん。抱き心地いいよ。ありがとう」
ふかふかで、暖かくて。アディダスリラックマくんと並べるまでは抱いちゃおう。
「それ今度来る時、持って来て」
「うん、いいけど…どうするの?」
間違えて来ちゃったのかな?若林くんが自分で持つとは思えないし。声吹き込むタイプでもないし。
「それまで毎晩抱いて寝てて」
…ええ?何それ?
「この前、誕生日に欲しい物聞いてきただろ?抱き枕欲しいな、と思って。岬から貰いたいんだ」
少し甘えるような口調で。
本当に上手いね。そんな言い方されたら、断れないよ。
「お揃いだな♪」
でも何より君の喜ぶ顔が見たいよ。
コリラックマを抱いて寝る姿は見たくないけどね。



おしまい
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