宝物部屋(戴き物小説)
□夏
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夏
輝く太陽
2人だけの海
冷えたコーラ
浜辺
BGMは風と海の音
コーラを飲む
隣には君
向こうを眺める君
君の視線のその先
そこには遠くの港へと向かう大きな船
俺は君の手の上にそっと手を置いた
すると不意に目と目が合い
同時に唇が重なった
コーラ味のキスの味・・・。
初めて知ったキスの味。
少しだけ背伸びした気分。
少しだけ大人になった気分。
気が付くと、
辺りは夕暮れ時。
俺は帰ろうとして立った君の腕を掴む。
「もう少し、海を眺めていたいな」
俺はそう言って君を引き止めた。
君は黙って浜辺に座った。
「もう一度キスをしていい?」
俺がそう言うと君は優しく頷いた。
そして俺は君に二度目のキスをした。
夏の夕暮れが俺達を照らしていた・・・。
Fin・・・