□刹那の夢
1ページ/1ページ

物心つく頃には
永遠に続くものなんて
何もない事を
僕は知っていた

誰かと出会えば
その先には必ず別れがあり
その現実は
どんなに僕が願っても
避けることなんてできなかった

同じ空の下
もうここにはいない君を想う
もう一度
君にまた会えるだろうか

君と同じ道を
同じスピードで歩いていれば
例えどこにいたとしても
きっと大丈夫だと
そう信じたい
だけど


不意に
当時の輝いていた毎日を夢で見て
目覚めた後のひどい喪失感に
言葉をなくす

確かにその時間を過ごしたのに
それはもう
思い出の中にしか
存在しない

まるで儚い夢のように

それは悲しいくらい美しい
過去という名の夢
もう二度と手に入らない
夢のような



[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ