バザール(企画、リクエスト等)

□小ネタ劇場6
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あるところに若林博士と岬教授がいました。
「若林博士、ついに完成したんですね。」
「ああ。では岬教授、さっそくこれを飲んでみたまえ。」
「はい。…あの、ところで博士は何を作ってたんですか?」
「ハッハッハ。先に言ってしまったら、正確なデータが取れないだろう?…さあさあ、一息にぐいっと。」
岬教授は素直にぐいっと飲みました。
「どうかね、岬教授?」
「…苦いです。」
「味はこの際どうでもいい。私を見て、何か感じないかね?」
「えーっと、心臓が物凄くドキドキします。それから、身体が熱くなってきました。」
「おお、そうか。ついに惚れ薬が完成したぞ。」
「…博士。」
「なんだ。」
「今なんて?」
「惚れ薬。…私の事が急に好きで堪らなくなっただろう?」
「…いいえ。」
「あれ?」
「単に動悸が激しいだけですけど。」
「…くっ、失敗か。」
「薬の是非はともかく、とにかく一週間様子をみましょう。」
一週間後、岬教授の体重は3kg減少しました。
若林博士は、新しいダイエット飲料として、何食わぬ顔で発表。
そこそこのお金が入ってきました。
「うーん、おかしいな。まあ、次は催淫剤でも作ってみるか。…教授には内緒で。」
若林博士はいつでも前向きです。
「僕に惚れ薬なんか飲ませて、博士はどうするつもりだったんだろう。」
岬教授は首を捻りました。
「もう惚れてるんだから、正確なデータがとれるわけないのに。」



END
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