性悪女の夢物語

□性悪女の夢物語8
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『うん、満腹』


空を見ると夕日が見える。

あれから少しお腹が減ったから外に出て、ナンパされご飯を奢ってもらった。


その後は幻術を使い、逃げ今に到る。


『あっ』


思わず立ち止まる。


そこにはりんごが売ってあった。
どうやら自分はりんごが好きになってしまったらしい。そんな自分に思わず笑ってしまった。


骸様が買ってくれたりんごは食べてしまった。
なら………


『すいません、リンゴ5個下さい』


「あいよ!」






衝動買いしてしまった。


私らしくない。


思わずため息を吐く。


ふと横を見ると小さい頃ほんの少し行った公園。
あの時は…………


おっといけない。
何考えているんだか。
今日は本当に私らしくない。


もう一度公園を見ると人がいた。
それも寝てる。黒曜生だし近寄りたくない。
あれこんな展開前にもあったようなー。


寝ている人をじっくり見るとその人は犬だった。


《クフフ、彼が城島犬です。話し掛けなさい》


今まで呼んでも反応しなかった骸様が言ってきた。


《悪意を感じる気がしますが、取り敢えずこれを機会に一緒に黒曜ランドに行きなさい》


何が嬉しくて他人に親切に話し掛けなきゃいけないんだ。
仕方ない。骸様の命令だし話し掛けるか。
素でね。


私は思いっきり犬の肩を叩いてやった。


『起きなさい。公共の場所で寝ないでくれる。邪魔』


「なっなっ。お前何なんだびょん」


『前、スーパーで会ったでしょ。知り合いのよしみで言ってやってんの。分かったなら家に帰れば』


「余計なお世話何だびょん」


そんなふうに強がっているが、バレバレだ。
眼に生気がないというか…
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