ツバサのセカイお礼小説
□蒼き罪、アナタへのオモイ
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姿を現したばかりの月は、
紅だった。
オレはその月に背を向けて貴方と過ごす、罪を、
また…。
けれど月は、昇れば色を変えるもの。
そんな何の関係も無い事と重ねたりして。
己の罪、咎の言い訳にする。
でも。
─罰は、受けます
だから、今夜は貴方の側に…。
貴方の、
優しさ溢れる黄金に…
癒されたくて…。
「アシュラ様…」
─黒様、ごめんなさい
横たえた躯に触られる手は冷たくて心地好い。
けれど、この身の埋もれる無心のシーツの冷たさとは全く違う…、
貴方の優しさと、感情と。
だから、冷たい指先にその温もりを覚えた時は、
感じるままに喘いでしまう。
無意識の内に目を閉じて。
すると首筋を突く小さな痛み。
いつも付けられるこの赤い痕は、
罰を受けろと言ってるんでしょう?
…二股を掛けてるオレだから。
そこでふと目を開ければ、
氷ついてしまいそうな
無心の瞳を向けられていた…。
その威厳に、虜にされる。
不意に変わる貴方には、オレはいつも…。
息する事も奪われるくらい…。
威圧感の漂う空間が好き。