NOVEL

□触手×ソル→カイソル ※
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ソルは身体の中に厄介なモノが住み着いてしまったと心底感じた。
何処ぞで触手型のギアを屠ったのは兎も角、体内に卵を忍ばせられそれが孵化したのだ。よりにもよって直腸内に寄生したそれは、排泄物だのなんだのを摂取しながらしっかり育ってしまったらしい。我ながら何故気付かなかったのかと自身へ問いたかったが、もしかすると気付かせないよう妙なモノを分泌されていたのかもしれない。
何れにしても、体内で蠢くそれを寄生した場所が場所なだけに無理に引きづり出すのも叶わず、結局そのままにしていまに至る。
寄生されたとはいえ、今の処は意識を支配するだの身体を乗っ取るだの、腹を食い破るなどそのような兆候は伺えない。そもそも、寄生されたと気付いたのが宿主である自身の性的興奮に反応し、体内で蠢いて凄まじい快感をもたらされたからである。
直腸内で身体を膨れさせ、前立腺を擦りながら体内を行き来する枝別れした触手共。嫌悪感しかわかない筈が中からの強烈な悦楽になす術も屈伏し、尻を上げてヨダレを垂らすままに泣き喘いだ。中からこじ開け出て行こうとする刺激に悲鳴を堪えきれず、みっともなく尻を掲げ脚を開いて出やすいようにしてやった。中から節のついた極太触手が這いずり出て行く感覚は脳に強烈な淫悦として焼き付け、はちきれんばかりに昂ぶったペニスは尻の刺激だけで白濁を放出していた。体外に出たそいつはこぼした白濁を舐めながら性器にも絡みつき、尻に太いそれを突き刺しながら精が尽きるまで嬲られた。
それからというもの、すっかり触手のもたらす快感に魅了され、性的興奮を得ない時は大人しい事この上ないそれを腹に飼い続けている。

それに身を任す処は関係などない。
野宿の時もあれば宿を取った時もある。ギアの身にされてからは積極的に抱くも抱かれるも遠ざけたせいでその手の欲はかなり淡白になってはいたが、溜まるものは溜まった。そんな時は知らず下半身が強張り、中の触手が蠢き出すのが分かった。
野宿では手頃な岩や木に縋りつき、尻を突き出してそれがもたらす刺激に泣き喘いだ。次第に触手どもはペニスへの刺激を学習したのか、ある時に極細のものが尿道から入りこみ直に精液を吸い上げ始めた。尻への刺激と合わさって怒涛のように排尿感が押し寄せ、とうとう堪えきれずに失禁絶頂を味わされた。野外でそれとの淫靡な戯れは際限がなく、繰り返す毎に汚らしく下品に激しくなっていった。
宿を取った際は、野外に比べて穏やかな戯れになる事が多かった。ベッドの上で四つん這いになり、尻を上げてそれの動きを待った。あるいは全裸で仰向けに寝そべり、脚を限界まで開いてそれの出やすいように、あとは好きに任せた。どうしても野外のような激しいものが欲しくなった場合は、備え付けのバスルームで思う存分に様々な体液を撒き散らした。

そんなもので独り寝を過ごしていくうちに、滅多にないが時折あった人と宿を取る機会はさらに無くなった。宿を強請られても別室を取ってやり、独り戯れに耽溺した。
露見すれば蔑みに晒されるだろうことに密かな興奮を覚えていたのも拍車をかけた。

「う…くぅ…っっ」
1人でいつも通り適当な宿を取った。
薄いスプリングのシングルベッドに、一糸纏わぬ姿で四つん這いに寝そべる。上半身を起こす力も抜け、膝も崩れて尻だけ辛うじて上向いている。ひくりと震える肛門がみるみる拡がり中から肉の塊が這い出た。

「あっがぁ…!」

ずるずると粘着音を立ててひり出されているとも這い出ているとも見えるそれが、長い尾のようにつながっている。ペニスはすっかり勃ち上がり濁り始めた体液がトロトロと流れ出ていた。

「…独り寝が多いのはこれが原因ですか」

耳元で、嫌というほど聞き慣れた声で囁かれる。
身を起こそうとする前に尋常でない力で抑えられ、身動きを封じられた。

「あ…てめえ…っ」

「全く」

ずるりと抜けかけていた肉の塊力任せに引き抜く。

「あっぁああああああ!」

内部に残っていた触手部分が直腸内を抉りながら引き抜かれる。節と筋と大小の触手が入り混じるそれに刺激され、堪らず吐精してしまう。引き抜いたそれを術で封印して放り投げるカイ。あとに残ったのは急な異物の喪失に口のように開閉する肛門だった。

「最近は姿を見せないと思えば…こんなものにかどわかされていたとは」

無様なと蔑みに満ちた冷たい声を投げかけられる。暴露てしまった事に体温が一気に下がり震えた。

「服を着て私の邸へ。まさか、逃げようなどと考えていませんよね?いくらお前でもこんな醜態を晒されるは嫌だろう?」

ソルに選択の余地は無かった。

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