企画もの

□香鈴ちゃんのシンデレラ
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むかしむかし、あるところに香鈴という名の女の子が住んでいました...。

香鈴は継母の梓と意地悪な姉のみほにいつもいじめられていました。


香鈴「お母様、お許しください...!!!」


梓「うるさい!!さっさと掃除しろ!!」


香鈴「香鈴掃除嫌い☆」


梓「お前を今すぐ掃除してやろうか!?」


みほ「お、お母様落ち着いて...!!」


そんな毎日が続いたある日、お城から一通の手紙が届きました。


香鈴「武闘会?」


梓「舞踏会だアホ!!!」


みほ「王子様の結婚相手を募集?」


香鈴「侑馬王子と踊りたいなぁ。」


梓「...無理だな。みほ、頑張って王子のハートを射止めて来い。」


みほ「私!?け、啓介君が...。」


梓「話進まねーだろ!!」


みほ「あ、そだね...。」


香鈴「香鈴は?」


梓「お前は留守番!!!」


こうして、意地悪な継母と姉は綺麗なドレスを着て舞踏会へと出かけて行きました。


香鈴「はぁ。香鈴も行きたかった....。」


香鈴がそう言った瞬間、急に光が一点に集まり、やがてそこには人が。


香鈴「え!?だれ!!?」


啓介「魔法使いだ!!!お前を舞踏会に連れてってやる!!」


香鈴「わー...、」


啓介「?」


香鈴「そっか、けーちゃん、侑馬王子にみほを取られたくないから香鈴を...!!!」


啓介「だーっ!!!!違うから!!!とりあえず、えい!!!」


魔法使いが杖を振ると香鈴はたちまち綺麗なお姫様のような格好に。


香鈴「わぁ!!これで舞踏会に行けるわ!!!」


啓介「12時の鐘がなり終わった時、魔法は解けるから気をつけろよ!!」


香鈴「オッケー!!じゃあいってきます!!」


そうして、香鈴は王子様の待つお城に向かった。


哉多「侑馬....様、良いお相手はいましたか。」


侑馬「哉多...なにその取ってつけたような敬語。」


哉多「うっさい。」


侑馬「...はぁ。梓と踊ってくれば?」


哉多「...あの方はどうでしょう王子?」


侑馬「ごまかして...。ん?」


香鈴「侑馬王子様ぁぁああ!!!!」


侑馬「あの子、いつも街で転んでた子に似てる。」


哉多「は?」


侑馬「いや...なんでも。」


そう言って香鈴に近づく侑馬王子。


侑馬「良ければ一曲踊りませんか?」


香鈴「よろこんで!!!」


2人は一曲、いや何曲も踊った。
時が経つのは早い。

ゴーン

香鈴「え!?」


ゴーン


侑馬「どうしました?」


香鈴「香鈴、帰らなきゃ...!!!」


ゴーン


侑馬「え、ちょ、香鈴ちゃん!?」


急に走り出す香鈴を追いかける侑馬。


ゴーン


香鈴「さよなら...!!!」


侑馬「香鈴ちゃん、あぶない!!!」


香鈴「へ、きゃああああ!!!!」


ゴーン....。


階段から落ちる香鈴。
それを助ける侑馬。

そして、12時の鐘は鳴りやみ香鈴にかかっていた魔法は解けてしまった。


香鈴「あ...。」


侑馬「...やっぱり、君は...。」


香鈴「騙すつもりは無かったんです...!!!」


侑馬「君、よく転ぶよね?僕が城下町を歩いてる時いつも転んでた。」


香鈴「え?」


侑馬「可愛いって思ってたんだ。香鈴ちゃんだったんだね...。」


香鈴「侑馬、王子様...。」


侑馬「侑馬でいいよ。いきなりだけど、香鈴、僕と結婚してください。」


香鈴「...はい!!」



こうして、香鈴はいつまでも王子と仲良く暮らしました。

めでたしめでたし。

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